もうかなり昔のことになりますが、仕事がらみの研修でフィルム製造を体験したことがあります。
私が書いているわけですから、当たり前ですが、そう、あの写真用のフィルムです。
フィルムを自家現像する方はいらっしゃっても、フィルム自体を作った経験のある方はそう多くないでしょう。
というのも、フィルムの製造にはかなり大掛かりな施設が必要なんですよね。
だから、フィルムメーカーには個人経営みたいなところはなく、それなりに大きな化学メーカーが製造しているというわけです。
フィルムのベースは透明なもので、これ自体はそれほど珍しいものではありません。
その研修の時もここはさすがに市販フィルムのベースをそのまま使いました。
そして、これに感光する素材を塗布するわけですが、ここの素材の配合と塗布、そして乾燥が非常に鍵となるようです。
研修時は比較的簡単に作れるよう、感度が低めのベーシックなモノクロフィルムを作りました。
それぞれを真っ暗な中で正確に計量し、それを指定された温度と時間で攪拌していきます。
できるだけ均質化するためにグループ毎に作り、それぞれ特性を計測して範囲内に仕上がったものを混ぜて平均化するというコツも教えてもらいました。
なお、ここで塗布するものベースはゼラチンです。
純度の違いなどはあるにしろ、食用のゼラチンと全く同じものなんですね。
こうしたゼラチンの扱いや化学薬品の取り扱いに長けていたからこそ、某社は化粧品を手がけ始めたというのはちょっと余談でありました。
さて、いよいよ塗布の段階になると、さらに光に厳しくなります。
赤外灯も使えず、完全な暗黒の中でベルトコンベア上の大きな設備の中での作業となります。
ここで登場するのが「暗視ゴーグル」です。
この暗視ゴーグル、非常に高価なものだそうで、そこで使われていたのは湾岸戦争でイスラエルから払い下げられたものだとか。
ちょっと特殊な電池を使うらしいですが、見え方はまさにゲームなどに登場する通りの感じでした。
ちなみに急に明るくなって目潰しに会うなんてシーンが映画などにたまに登場しますが、本物の暗視ゴーグルは軍用ということもあってか、そうした時にも全く問題なく、素早く表示が適当しておりました。
それで完成したフィルムで実際に撮影も行いましたが、なかなかきれいに撮れていました。
昔はこの研修と全く同じ方法でフィルムを製造していたそうで、職人さんの調子や技量によってロット単位で品質に差があったんだとか。
今ではそうした技術も伝授されていないのでしょうねぇ。
大きな設備もどんどん別の製造ラインに変わっているようですし、そうなった時にあの手作業は復刻できるのでしょうか。
残念ながら一般の方は受講不可だったかと思いますが、フィルムに興味がある方を増やす意味でも続けていってほしいなぁと思います。
私が書いているわけですから、当たり前ですが、そう、あの写真用のフィルムです。
フィルムを自家現像する方はいらっしゃっても、フィルム自体を作った経験のある方はそう多くないでしょう。
というのも、フィルムの製造にはかなり大掛かりな施設が必要なんですよね。
だから、フィルムメーカーには個人経営みたいなところはなく、それなりに大きな化学メーカーが製造しているというわけです。
フィルムのベースは透明なもので、これ自体はそれほど珍しいものではありません。
その研修の時もここはさすがに市販フィルムのベースをそのまま使いました。
そして、これに感光する素材を塗布するわけですが、ここの素材の配合と塗布、そして乾燥が非常に鍵となるようです。
研修時は比較的簡単に作れるよう、感度が低めのベーシックなモノクロフィルムを作りました。
それぞれを真っ暗な中で正確に計量し、それを指定された温度と時間で攪拌していきます。
できるだけ均質化するためにグループ毎に作り、それぞれ特性を計測して範囲内に仕上がったものを混ぜて平均化するというコツも教えてもらいました。
なお、ここで塗布するものベースはゼラチンです。
純度の違いなどはあるにしろ、食用のゼラチンと全く同じものなんですね。
こうしたゼラチンの扱いや化学薬品の取り扱いに長けていたからこそ、某社は化粧品を手がけ始めたというのはちょっと余談でありました。
さて、いよいよ塗布の段階になると、さらに光に厳しくなります。
赤外灯も使えず、完全な暗黒の中でベルトコンベア上の大きな設備の中での作業となります。
ここで登場するのが「暗視ゴーグル」です。
この暗視ゴーグル、非常に高価なものだそうで、そこで使われていたのは湾岸戦争でイスラエルから払い下げられたものだとか。
ちょっと特殊な電池を使うらしいですが、見え方はまさにゲームなどに登場する通りの感じでした。
ちなみに急に明るくなって目潰しに会うなんてシーンが映画などにたまに登場しますが、本物の暗視ゴーグルは軍用ということもあってか、そうした時にも全く問題なく、素早く表示が適当しておりました。
それで完成したフィルムで実際に撮影も行いましたが、なかなかきれいに撮れていました。
昔はこの研修と全く同じ方法でフィルムを製造していたそうで、職人さんの調子や技量によってロット単位で品質に差があったんだとか。
今ではそうした技術も伝授されていないのでしょうねぇ。
大きな設備もどんどん別の製造ラインに変わっているようですし、そうなった時にあの手作業は復刻できるのでしょうか。
残念ながら一般の方は受講不可だったかと思いますが、フィルムに興味がある方を増やす意味でも続けていってほしいなぁと思います。
最近のコメント